2025.08.06 / Jun Fukuda
世界が注目する「テレワーク都市」バンコクという選択肢
2025年、アメリカのメディア「New York Post」は、タイ・バンコクを「世界で最もテレワークに適した都市」として高く評価しました。高速かつ安定したインターネット、生活コストの低さ、多様な文化と食の魅力、そして利便性の高い都市環境がその理由です。
実際にバンコクを拠点に活動している私も、この評価には深く納得しています。
私にはバンコクのシーロムにオフィスがありますが、特に一人で静かに事業を計画したりする時に、サテライトオフィスとしてに活用している「TCDC(Thailand Creative & Design Center)」は、テレワーク環境として非常に整っており、この都市が持つ魅力をよく体現している場所のひとつだと感じています。
TCDCはバンコク旧市街、歴史ある「グランド・ポスタル・ビルディング(旧中央郵便局)」に設けられたデザインと創造の拠点です。
タイ政府系機関が運営しており、広々としたコワーキングスペース、数万点に及ぶ書籍やマルチメディア資料を収蔵するリソースセンター、さらに3Dプリンターやレーザーカッターなどを備えたメイカースペースまで完備されています。私自身、企画立案や資料作成のためにTCDCを訪れるたびに、空間の開放感とインスピレーションに満ちた環境に助けられています。
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(随所に創造スペースがある)
こうした既存の優れた施設に加え、2026年には新たな注目施設が誕生予定です。バンコク中心部スクンビット・ソイ29に、泰日経済技術振興協会(TPA)が新たに開設する予定のシェアオフィスおよびコワーキングスペース「TPA29」です。日本とタイの技術交流を担ってきたTPAが、自らの敷地に開設するこの施設は、日タイのビジネスパーソンやクリエイターが集う場として大きな注目を集めつつあります。
TPA29は、日本語のビジネス支援機能を備えるだけでなく、日系企業の現地拠点やスタートアップとの連携を促進する場としての可能性も秘めています。私自身も、来年のオープンに向けて現地の様子や準備状況を取材し、このコラムであらためてご紹介する予定です。
「どこで働くか」が人生の質や仕事の成果を左右する時代。バンコクはその選択肢としてますます魅力を増しています。TCDCのような創造空間、そしてTPA29のような次なる可能性を秘めた拠点が揃うこの都市で、テレワークの未来はさらに広がっていくと確信しています。
取材:福田淳